職場の生産性低下「片頭痛」

最終更新日:2021年10月7日

片頭痛とは

日本人の約4割が頭痛に悩んでおり、慢性頭痛で受診が最も多い頭痛が片頭痛です。脳の血管が何らかの原因で拡張することで周囲の三叉神経を刺激し、刺激で発生する炎症物質がさらに血管を拡張することが原因で、有病率は8.4%で女性に多いとされています。片頭痛の特徴としては、

  1. 拍動性
  2. 光や音に対する過敏
  3. 体の動きで増悪
  4. 吐き気や嘔吐
  5. 片側性(40%は両側性)

が挙げられます。

職場の生産性を著しく低下させる

片頭痛は職場での社員の生産性を著しく低下させます。武藤孝司氏「プレゼンティーイズム」2020によると

5つの大規模調査研究結果の労働生産性の損失の最多要因(20.5%)

51%の社員が少なくとも生産性が50%低下

31%の社員が過去3ヶ月で1日以上欠勤

と報告されています。確かに片頭痛でなくとも、頭痛はそれ自体が大変つらいもので、生産性はもとより作業や仕事どころではなくなってしまうことは、皆様のご経験からも納得できるのではないでしょうか。

トリプタンと予防療法が生産性損失を防ぐ

産業医として社員の方々に頭痛(片頭痛)についてお話を伺っていると、9割以上の方は市販の痛み止め(カロナールやロキソニン)で済ませていらっしゃいます。痛みが軽快すれば良いのですが、効果に乏しい場合はトリプタンを検討すべきですし痛み止めの使用量が増えることで薬物乱用頭痛が誘発され、頭痛の悪循環が加速してしまいます。一般的に片頭痛の治療は、急性期治療と予防療法の2つにわけられます。急性期治療は軽症ではアセトアミノフェンやNSAIDs、中等度から重度ではトリプタン(イミグランなど)が選択されます。予防療法は、発作が高頻度(月2回以上または6日以上)や急性期治療薬を過剰使用している場合などにロメリジン(ミグシス)、バルプロ酸(デパケンR)、プロプラノロール(インデラル)などが考慮されます。片頭痛による生産性低下を防ぐためには、なるべく軽症からのトリプタン使用と予防療法が有効であるという報告もあります。

頭痛(片頭痛)は医療機関で専門的な診断と治療を受けて、生産性低下を防ぎましょう!

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